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保有水平耐力について
2010/10/22 12:41
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保有耐力の設計についてお伺いします。
いまさらの質問ですがお願いします。
限界層間変形角を1/50以下にして設計しなくてはならないのは
P-Δ効果を検討する必要があることからですが、
実際建物が降伏し始めてから崩壊する前の段階で
保有耐力を求めるのであれば何処でも1/100前後の層間変形角で
必要保有耐力を上回っていればOKとして良いと理解していますが、よろしいでしょうか。
また、塑性し始めてからは何処が実際の大地震の値かわからないので
1/100前後のところで必要保有耐力を算出して保有耐力が上回っている状態で
Okとして良いと理解してよろしいでしょうか。
またP-Δ効果の検討は柱心を越える層間変形角の為に必要になるのであり、もしかすると階高の一般的でない高い物は柱心を越えるのが1/80などになる場合がありそうですが、実際柱心を越える変形をさせない事を検討する必要が有りそうですが如何でしょうか。
Re: 保有水平耐力について
2010/10/22 19:40
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私見を述べたいと思います。
保有水平耐力設計限界層間変形角について
塑性率から考えますと、μ=δu/δyで表されます。
δu:最大変形
δy:降伏変形

中地震時では、弾性域に留める事が求められますから
δu=δyで、μ=1.0です。
層間変形角のクライテリアを1/200としておきます。

保有水平耐力時(大地震時)は、一般的には層の塑性率として
μ=2.0が一般的です。
そうなりますと、δu=2.0δyですから1/200×2=1/100
これが設計限界層間変形角のクライテリアと考えます。

鉄骨構造ならば、
1/150が弾性域、保有水平耐力時の設計限界変形角は1/75
1/120が弾性域、保有水平耐力時の設計限界変形角は1/60
かなり危険とは思いますが・・理屈上は考えられます。

何れも外装材変位追従検討は必要です。

この設計限界を超えると高層建物は自重によるP-Δ効果で倒壊までが促進されるので
この効果を考慮しても倒壊しない検討が求められると思います。

余談ですが、構造特性係数:Dsを0.25〜0.3と想定しますと
塑性率:μ=4.0を有する部材靭性が求められます。
であれば、Ds決定の増分解析を打ち切る層間変形角を1/200×4=1/50以上まで設定して、その時点の部材崩壊メカニズムがせん断破壊しないことを確認する必要があると理解してます。

部材の塑性率と層の塑性率を混同しないよう気を付けてはおります。

お答えになっていれば良いのですが・・・。
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